- 2022.04.29
- ふるさとのお菓子でお茶しよう②
ひと息つきたいお茶の時間にいただきたい、地域素材を使ったふるさとのお菓子。
そして、実は隠れたお茶どころでもある四国。
なかなか知られていないけれど、実はすごいお茶の生産者とその現場を取材しました。

朝霧のかかる西予市の 山間部で育つ 甘みと香り豊かな宇和茶
宇和町の明間地区に一軒のみあるお茶農家「明芳園」。1974年の創業以来、およそ50年にわたり
西予市の山間部でお茶をつくり続けています。「祖父が畑として使っていた山を開拓し、父が茶畑としてコツコツと整えたのが現在の2ヘクタールほどの畑です」と教えてくれたのは二代目となる兵頭暁彦さん。栽培方法は、肌が弱かったという祖母のことを考えるうちに無農薬に転換。そこまでこだわってつくるからこそ混じりっ気のない状態で届けたいと、現在では市場を通さず直接取引のみ行っています。茶畑は野村ダムを眼下に望む山の頂上近くに位置し、日当たりが良く山林に囲まれているためよそからの飛散物が少ないことや、汲み上げる水が豊富であること、朝には霧が立ち込めるほど昼夜の寒暖差がある点など、お茶の栽培には適した環境といわれています。最も気をつけないといけない春先の霜除けには、散水氷結法を取り入れているそう。スプリンクラーで散水するので、夜寝ずの管理になるため体力的にはキツイ時もあるが、茶どころといわれる静岡や宮崎など全国各地に勉強に行き、お父さんが習得した技術を導入してきたものを守っているのだそうです。
茶葉は“やぶきた”を中心に個性的な香りの“かなやみどり”と、しっかり渋くて旨みがある“さやまかおり”の3種をブレンド。一番茶として収穫したものを鮮度が落ちないうちに加工したのち、「火入れ直後が最も美味しい」という経験から、出荷直前に30キロごとに火入をして香り出しを行っています。最近では二番茶を和紅茶に加工をしているそうで、こちらも人気商品に。約2年前にお嫁に来た、同じ宇和町出身の沙耶さんは「お茶屋さんだったからお嫁に来た」と屈託のない笑顔で笑うほどのお茶好き。最近、日本茶インストラクターの資格も取得し、生産することから、それを美味しく飲んでもらうこと、その手法を伝えることまで意識を向け始めています。




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